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「霞ヶ浦湖畔の賦」 第38回日洋展
「故郷の山はありがたきかな」とは啄木の詩の一節だが、喜寿を境に、東京を離れ、故郷のアトリエで自身の絵画原点を探って暮らすようなことが多くなった。今回はまさにその格闘の一点である。古キャンをグライターで幾度も削り、描いては消し、消しては描いた。壊して構築の実践は、美術教師だった時に「いい人やいい絵の本質だ」と高校生たちに熱く語っていたものだが、いつの間にかすっかりぼく自身、忘れかけていたようにも思う。故郷の美しい風景というありがたい懐で、表現者としての最後の勝負に出なければならない。これはその決意の作品である。
ちなみに、湖の対岸には戦時中、特攻隊員を養成した「霞ヶ浦飛行予科練兵学校」があった。
(2025.4.17遅載)
- その後、大阪、熊本、仙台、広島に巡回(詳細は日洋会HPをご覧ください)
第38回 日洋展
- 会期
- 〜
- 会場
- 国立新美術館
